お正月の鏡もちについて
由来や意味について
もちは、古くから神饌(神様の食べ物)とされ、年神様へのお供え物として鏡もちを床の間に飾りました。
鏡もちが丸いのは、人の魂(心臓)をかたどったからといわれ、鏡は魂を表す神器でもあることから、年神様にお供えしたもちを食べると、新しい生命が授かると言い伝えられています。
もちを大小二つ重ねるのは、陰(月)と陽(日)を重ね、福徳が重なることを願うためです。
お供えの方法について
飾り方は地方によって様々です。基本は、三方(さんぽう)の上に奉書紙か半紙を敷き、四手を下げます。
葉裏を見せた「うらじろ」と「ゆずり葉」の上にもちをのせ、その上から「こぶ」を垂らして、一番上に「だいだい」を飾ります。
三方のかわりに、四角いお盆や、きれいな角板を使ってもよいでしょう。
いつ飾るのかについて
12月28日の末広がりの日に飾ると縁起がよいとされています。
いつまで飾るのかと鏡開きに使用する道具について
地方によって異なりますが、1月11日ごろ。
歳神様のお供え物をいただく正月最後の行事です。鏡もちを割ってお雑煮やおしるこ、ぜんざいなどにし、家庭円満や開運を願っていただきます。
もちは、「手」や「木槌」で細かく砕きましょう。
縁起物であるもちを「切る」のを忌み嫌うことから包丁は使いません。
「冠婚葬祭 お金とマナー」より
「冠婚葬祭とマナーの基本事典」より