お正月の飾り付けについて
お正月の意味について
正月は「歳神様(年の神様)」をお迎えする習わしです。
1日を元日、3日までを三が日、7日までを松の内とよびます。この期間には新年を祝い、よい一年になるよう願うための、さまざまな風習があります。
いつ飾るのかについて
お正月飾りは、12月26~28日か30日に飾り付けをするのが一般的です。
29日は「二重苦」に通じ、31日は「一夜飾り」となって不吉なので避けます。
1月6日の夕方か、1月7日には納めます。
門松の意味と飾り付けの方法について
門や玄関には歳神様が宿る依代(神霊がのり移るもの)の門松を左右一対にし、玄関に向かって右に葉の硬い「雄松」、左に葉の柔らかい「雌松」を立てます。
しめ縄の種類と飾り付けの方法について
しめ飾りとは、しめ縄でつくったお飾り全般をさします。神を祭る清浄な場所を表すもので、神社や神棚には正月に限らずしめ縄が張られています。
一般家庭で用いるお正月のしめ飾りは3種類に分けられます。
☆玉飾り:だいだいなど、様々な縁起物をあしらった豪華なもの。
玄関の軒下や神棚の前に飾ります。
☆輪飾り:玉飾りを簡略化したもの。
台所(火の神の入り口)、蛇口やトイレ(水の神の入り口)のほか、商売道具や車などに飾り、新しい1年の無事を祈願します。
☆しめ縄:秋の収穫物の新しいわらを使って作ります。
神棚や戸口に飾ります。普通は太いほうが右で、四手(白い紙)を下げます。
☆しめ飾りの縁起物の意味
☆うらじろ:葉裏が白く、後ろ暗さがないことと、長命をあらわす。
☆ゆずり葉:新しい葉が出ると古い葉が落ちることから、福を後世に譲る意味、
☆橙(だいだい):家系が代々繁栄する。
☆こぶ:よろ「こぶ」の意味。
☆干し柿:幸運を取り込む。
☆ほんだわら:3メートルの長さにも達することにあやかって。
☆伊勢海老:腰が曲がるほどの長寿を願う。
床の間の飾り付けについて
床の間がある家では、床の間に向かって中央に香炉、その右側に鏡もち、左側に生花を置き、正月にちなんだ掛け軸を飾ります。
生花は松竹梅や福寿草など縁起のよいもので、掛け軸とは違う花を選びましょう。
いつまで飾るのかと処分方法について
お正月の最終日である1月7日の「松の内」に取り外し、「どんど焼き」などと呼ばれる行事で火にくべるのが習わしです。
最近は、環境問題などからもこうした火祭りを行なう地域が少なくなっていますが、ゴミ回収などに出すときは、お飾りを紙で包み(その際、塩をふることも)、ゴミに出す心配りをしてください。
鏡餅のお供え方法について
床の間に飾る鏡もちは、三方(神前に物を供えるときなどに使う台)の上に半紙を敷き、裏白、ゆずり葉の上に餅をのせ、昆布、橙を淳に重ねるのが正式。
もちとみかんを置くだけの略式でもOKです。
12月30日までには飾りましょう。
鏡開きの時期と方法について
地方によって異なりますが、1月11日ごろ。
歳神様のお供え物をいただく正月最後の行事です。鏡もちを割ってお雑煮やおしるこ、ぜんざいなどにし、家庭円満や開運を願っていただきます。
もちは、「手」や「木槌」で細かく砕きましょう。
縁起物であるもちを「切る」のを忌み嫌うことから包丁は使いません。
「冠婚葬祭 マナーの便利帖」より
「冠婚葬祭 お金とマナー大事典」より