お正月の風習について
初日の出の意味について
一年の最初の日の出を拝むと願いが叶い、その一年を健康に過ごせるといわれています。
高い山の頂上で迎える太陽は「ご来光」とよばれます。
ちなみに明治時代以前は、元旦に東西南北を拝む「四方拝」が一般的でした。
初詣の意味や由来について
年の初めに神社やお寺にお参りして、その年の無事を祈ります。
昔はその年の最も良い方角である「恵方(えほう)」にある神社仏閣にお参りする「恵方参り」が習慣でした。
今は方角は気にせず、地元の有名な神社などに参詣するのが一般的です。
昔は元日に限られていましたが、現在は三が日に参詣しても初詣といいます。
☆お参りの仕方
神社に参詣するときは、まず手と口を清めます。
1.柄杓に水をくんで左手を洗い、次に右手を洗います。
2.さらにもう一度水をくみ、左手で水を受けて口をすすぎましょう。
3.最後にひしゃくを立てて、右手を清めます。
清めがすんだら神前に進みます。
1.賽銭を入れ鈴を鳴らします。
2.そして2回礼をし、2回かしわ手を打ってから祈願し、最後に一礼して下がります。
前の年の破魔矢や御札、だるまなどを納め、新しいものをいただきます。いただいた御札などは、神棚や高いところに飾りましょう。
お年玉の由来や意味について
「歳神様にお供えしたもちを分け与える」という意味から、年長者が年少者に渡したのが始まりといわれています。
時とともに両親や親族が子供にお金を贈る習わしに変化しました。
年始に伺うときなどには、新札とお年玉袋を用意していきましょう。
目下に渡すものなので、両親や目上の方には「お年玉」ではなく「お年賀」とします。
おせち料理の由来や意味について
☆おせち料理の由来
「おせち」というのは「節会(せちえ)」「御節供(おせちく)」の略で、昔は
人日(じんじつ)・正月7日
上巳(じょうし)・3月3日
端午(たんご)・5月5日
七夕(たなばた)・7月7日
重用(ちょうよう)・9月9日
の「五節句などの節目に出される料理」や「神に供える料理のすべて」が「おせち料理」と呼ばれていました。
☆おせち料理の意味やレシピ
お正月におせち料理を食べるのは、「神に供えたごちそうを皆でいただく」という意味と、「神様を迎えている間は煮炊きするのを慎む」ということからきています。
伝統的なおせち料理は4段重ねが正式。壱の重から与のまでで春夏秋冬をあらわします。
壱の重は「祝い肴」、弐の重は「口取り肴」、参の重は「焼き物」、与の重は「煮物」というのが正式ですが、最近では参の重、弐の重のおせち料理も増えています。
☆おせち料理の食材の意味
☆黒豆:1年の邪気をはらってまめに暮らせる。
☆かずのこ:にしんの卵で、「ニ親」に通じて子宝に恵まれる。
☆こぶ巻き:「喜ぶ」に通じる。こぶはお正月だけでなく、おめでたい席には欠かせないもの。
☆ごまめ:田作りともいわれ、豊作を祈願するもの。
☆伊達巻き:卵は子孫繁栄の象徴。
☆なます:神聖な色「白」と慶事の色である「紅」を、大根と人参であらわしたもの。
☆里芋:子芋が多いことから、子孫繁栄を願う。
☆頭芋(かしらいも):人の先頭に立てる。
☆れんこん:穴があいていることから、先が見通せる。
☆結びこんにゃく:むつみ合える。
☆えび:目が出ているため、「めでたい」に通じる。老人のように腰が曲がっているので、長寿を願う意味も。
☆ぶり:出世魚であることから、出世を願う。
☆鯛:恵比寿さまが釣り上げた、めでたい魚。
鏡餅の由来や意味について
もちは、古くから神饌(神様の食べ物)とされ、年神様へのお供え物として鏡もちを床の間に飾りました。
鏡もちが丸いのは、人の魂(心臓)をかたどったからといわれ、鏡は魂を表す神器でもあることから、年神様にお供えしたもちを食べると、新しい生命が授かると言い伝えられています。
もちを大小二つ重ねるのは、陰(月)と陽(日)を重ね、福徳が重なることを願うためです。
☆飾り方について
飾り方は地方によって様々です。基本は、三方(さんぽう)の上に奉書紙か半紙を敷き、四手を下げます。
葉裏を見せた「うらじろ」と「ゆずり葉」の上にもちをのせ、その上から「こぶ」を垂らして、一番上に「だいだい」を飾ります。
三方のかわりに、四角いお盆や、きれいな角板を使ってもよいでしょう。
「冠婚葬祭 お金とマナー」より
「冠婚葬祭とマナーの基本事典」より
「冠婚葬祭 マナーの便利帖」より
「冠婚葬祭 お金とマナー 大事典」より